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自分が取ったジェスチャーの意味を相手も同じ意味で受け取る?

今日の話題は「ジェスチャー」について。
言語スキルの向上だけでなく、コミュニケーションスキルの向上にポイントを置いて、外国人の中で立ち回る英会話術を戦略的に教えているバアル監督としては、もちろん「非言語コミュニケーション」も英会話上達方法を伝授するには当然のことながら大事な事の1つです。
今回はその中の ジェスチャー について、興味深い出来事をご紹介します。

 

そもそもジェスチャーって?

そもそも、ジェスチャーとは何でしょうか?
英語でいうと gesture

以下はコトバンクから一部抜粋です。
ことばによる表現の補助として、何らかの感情や意志を表現したり相手に伝達したりする身振り、手振り、表情など。

あくまで補助的なものですね。
人類に言葉が誕生する前は、ジェスチャーが主なコミュニケーション手段だったのかもしれませんが、現代では言語がありますので、それらを補助する役割になっています。

 

ジェスチャーが与えるもの

ジェスチャーは自分が思うよりもはるかに大きなパワーを持っています。
英会話を習っている人は、どうしても「言葉の向上」だけに思考がいきがちです。 言葉の向上だけに頼ってしまうと、どうしても「正解」だけを求めてしまう傾向になりがち。
実はこのジェスチャーを上手に用いる事で「相手に伝わる英語」へと変化します。

 

 

興味深い出来事

私は英会話をコミュニケーションからの視点で教えています。
その時に良く生徒さんにお話しするのが メラビアンの法則 
アメリカの心理学者である、アルバート・メラビアンという方が提唱した心理学の法則です。

コミュニケーションにおいて、
視覚情報が55%、続いて聴覚情報が38%、そして最後に言語情報が7%。
これは、人がコミュニケーションを取るうえで、どういった経路で情報を得るか?を割合で示しています。
言語情報=ここでは我々が話す英語
から聞き手が得る情報 はわずか7%であるということが判ります。
1割以下です。
これは言い方を変えると、どんなに頑張って色々と話しても相手に与える印象を左右するものとしては1割も行かないという事なのです。

さぁ、この結果をご覧になってどう感じましたか?
意外と少ない? こんなもの? いやいや、もっとあるでしょう?
それぞれに感じるものがあると思います。
・・・・・でも、 これが現実なのです。

 

生徒さんも実践して気が付いた現実

バアル監督は大人の生徒さんだけでなく、子供達も週に2日程教えています。
あるとき、アクティビティーの1つで、アクションが描かれた絵カードを口に出さずにジェスチャーだけで表現し、残りの生徒さん達が何の短文なのかを当てるというものをしました。

例えば、ride a bike.   ride a horse.  cook dinner.  sing a song.  等
この文章をベースに監督が1を出せば I want to ~の文章。2を出せば I don’t want to ~の文章になるように表現してもらいました。

この時、自分が前に出てジェスチャーで表現すると、回答する生徒の意見がバラバラで、肯定文 I want to ~ で答える生徒さんもいれば、否定文 I don’t want to ~で答える生徒さんも出るという方が毎回出るという生徒さんが複数名いました。
生徒は「あれー?おかしいな????ちゃんとやっている(つもり)なのに」
という反応でしたが、さすがに毎回なので私から一言。

「みんな、これ面白いよね!自分が良いと思ってやってみたジェスチャーが、必ずしも見ている(聞いている)相手にも同じ印象にはならないんだよ!ってことが、これでわかるね!」と。

マスクをしている昨今では、なおさら人の表情は読みづらくなっていますね。
早くマスクが取れて元の生活になれる日が待ち遠しいですね。

私の話の後、回答者側の生徒さんが「○○っていうんだったら、こっちのジェスチャーの方が見ている人には判りやすいよ!」とアドバイスする言葉も出ていました。

言うは易く行うは難し です。

英語を話している最中、特に少し難しい内容にチャレンジして口に出している時には余裕が無いので無表情になってしまうのは当然のこと。
でも、せめて相槌だったり、咄嗟でも言えるレベルになった英語に関してだけでも自分の感情を出して、身振り手振りも少し添えて話してみると、相手に対して与える印象が大きく左右しますよ!